オーダーメイドジュエリー専門店 ADAM BLOG

無事展示を終え、今年も帰国の前にパリに立ち寄り、2日間だけ滞在しました。パリでの短い休暇です。

初日は日曜日だったのでクリニャンクールの蚤の市へ。

お目当ては、アンティークのコーヒーミル。様々な年代のコーヒーミルが並びます。色々探しまわり、1820年頃の真鍮製のコーヒーミルをお手ごろな値段で手に入れました!

他の収穫は、古い彫金用の小さな万力、古い宣伝用のキーホルダーです。


↑おじいさんも十分骨董品


↑色とりどりのビーズを売るお店

午後は、ルーブルの隣にある装飾美術館へ、リニューアルしたジュエリーの展示室を見に行きました。古代のジュエリー、中世、近代のアンティークジュエリー、パリの老舗ジュエラーの傑作、現在のコンテンポラリージュエリーなど、多岐にわたり、真っ暗な部屋に裏側まで見える(作り手としてはとても嬉しい!)工夫された方法で展示されていてとても面白いだけでなく、勉強になりました、

 

夜は、昨年よりパリに在住している前職の元同僚と久々の再会。カフェフロールでお茶をして美術館の疲れを取り、その後カルチェラタンにあるフレンチ居酒屋!「遊鈴Yulin」へ。

高校生の時から日本に在住し、その後京都の技魯技魯で働いていたというかなり変わった経歴を持つ、美形イケメンのフランス人Yulinさんが、パリに戻り開いた和風のフレンチレストラン。

懐石のように繊細な味わいのお箸でいただくフランス料理は、7皿のメニュで35ユーロとパリのレストランとしてはとても良心的で、一皿一皿大満足でした。

ただ、最後までワインとあわせていいのか、お酒で合わせればいいのかわからず、ずっとビールでいただきました。”居酒屋”だからまあいいか。既婚の友人は、お料理も満足していましたが、イケメンオーナーにもご満悦な様子でした。

 

パリ滞在2日目は、やはりパリ近郊在住で、の創作アクセサリーのメゾンに勤める作家の方に、パリの御徒町、浅草橋ともいうべき問屋街を案内していただきました。


真鍮のチェーンとパーツ屋さん


モチーフのパーツが無数にあって面白い
夜は、展示のメンバーと待ち合わせて、最後の打ち上げの気分でサンジェルマンデプレ近くのレストランへ。
前菜にフォアグラのパテ、メインに鯛の焼き身が入ったクスクスを辛口のロゼワインと一緒にいただきました。


人生史上、一番繊細で上品なクスクス。でもどうやってクスクスとソースを混ぜるの!?

2週間のヨーロッパ滞在を締めくくる素敵な夜になりました。
体というより、よく胃袋と肝臓が持ちこたえた旅でした。。。いつものことですが。
最後の夜は、ほとんど寝ずにトランクを4次元化して、膨大な荷物を何とかパッキング。
ジプシーのような大荷物で、早朝のパリを発って無事帰国しました。

それでは、これから仕入れてきたものを少しずつブログで紹介して行きます。
お楽しみに!!

 

婚約指輪・結婚指輪のオーダーメイドジュエリー専門店「ADAM〈アダン〉」
TEL / FAX 03-3418-7008 10:30 〜 16:00(土曜のみ18:00まで) 水曜・日曜定休

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ミュンヘン滞在2日目からいよいよ、ヨーロッパ最大のジュエリーフェア「INHORGENTAインホルゲンタ」が始まりました。


↑雪景色のメッセ会場。空港?と思うくらい規模の見本市施設です。

インホルゲンタは、イタリア留学時代の6年前から通っている見本市ですが、他の有名見本市と同じように、有名ジュエリーブランドの出展もありますが、製品の展示がメインであるイタリアやパリの見本市とは違い、職人の国ドイツならでは、製品以上にジュエリーの材料であるルース(製品になっていない裸石)や工具の膨大な展示があり、またヨーロッパで活躍するジュエリー作家やプライベートブランドの展示もとても充実していて、ジュエリーの製品を買ったり売ったりする人より、ジュエリーを作る人にとってとても楽しい見本市です。


↑6つの大きな建物で行われる見本市の会場風景

特にドイツは、ジュエリーの製作だけでなく、宝石の研磨の世界でも、その伝統的な職人技が世界的にとても有名で、僕がインホルゲンタを訪れる最大の理由は、そのドイツで研磨された石の仕入れです。

日本では、お金をかけて良いカットをされるのは、基本的にダイヤモンドや貴石と分類されるルビーやサファイヤ、エメラルドなどの高い石がメインで、半貴石といわれるいわゆる石そのものの値段が余り高くない石は、製品になったときもあまり高い値段がつけられないといった事情もあるため、ほとんどがアジア諸国でそれほど時間やコストをかけて研磨をしています。

しかし、ドイツでは、あまり高くない半貴石だからこそ、カットにお金をかけて、大胆で面白く、また高品質なカットをしたものがたくさんあり、そんな素敵な石たちが僕の仕入れのメインターゲットです。

今回も丸3日かけて、ビックサイト何個分という巨大な会場をくまなく見て周り、とても素敵な石をたくさん手に入れてきました。どんな石を手にいいれたのかは、今後少しずつこちらのブログで紹介していきますので、お楽しみに!

でもちょっとだけご紹介。
最終日の一番最後に手に入れた、グリーンアンバー(緑色の琥珀)のカット石です。

緑色の琥珀自体、珍しいアイテムですが、そのカット石となるとより希少です。
柔らかい琥珀をカットするのはとても高い技術が必要ですが、石の研磨の世界だけでも作家やアーティストがいるドイツでは、それをまたありきたりのカットではなく、こんなに変わったカットにしてしまうのがドイツの研磨の世界です。琥珀とは思えない、透明感と輝りのよさ。そして何より素敵なカットです。

最後に、やっぱり食べ物の話もすこし。
今回も、懲りずに?!ドイツ料理とビールを毎晩ちゃんと食べていますが、ソーセージや豚肉とジャガイモというドイツ料理鉄板カップルには、さすがに三晩が限界なのですが、今回は良い魚介スポットを発見!し、フェアの会場帰りの夕食前に、ワインと魚介で一休みすることで、またソーセージとビールに立ち向かっていけるという、とてもよい食の循環(笑)が生まれました。

中央駅の中にある、伊勢海老のマークのワイン屋さんがやっている、魚介料理の立ち飲みバー。


↑海老(大小の2種類がある)のグリルとリースリング(ドイツの白ワイン)。
ドイツの白ワインは、あまり癖がなく、立ち飲みにぴったり!

もう一軒は、スーパーの魚屋さんに併設する魚介料理の店。閉店までずっと満席。


↑ゴロゴロと白身魚が入った魚介のスープが大人気。
冷えたからだと豚肉に疲れた胃袋にとても沁みわたります。

 

明日ミュンヘンを離れ、久々の長距離列車で丸一日かけてドイツからイタリアのフィレンツェに移動です。

 

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昨日、ドイツのミュンヘンに到着しました。
2006年以来3年ぶりのミュンヘンです。

空港から宿についた後、夜遅くでしたが腹ごしらえをしに外へ。

時間が遅かったので中央駅の中のスタンドで、さっそく白ビールに焼きソーセージ。
焼き立てではなかったし、ビールも缶ビールだけど、旨い!
あー、ドイツに来たなぁと実感。

今年のミュンヘンはちゃんと寒い。どんどん冷え込んできて、宿に帰る途中にあった気温計ではマイナス8度でした。

時差ぼけと夜中の日本とのやり取りで、あまり眠れない夜をすごしたけれど、夜が明けたら快晴!
今日は一日オフなので、さっそくミュンヘン市内へ。


青い空に映える、ミュンヘン市庁舎。塔の真ん中に巨大な機械仕掛けのオルゴールがあります。

気持ちは良いけど、気温は零下。寒くて耳が痛い。


本気でヤメテ! と嫌がる少年の像。だって全身にツララが・・・。そりゃほんとに嫌だわ。。

久々のミュンヘンの中心街をふらふら歩き、おなかが減ってきたので、老舗のビアホールへ。


ミュンヘン名物の白ソーセージとビール3種で計1.5リットル。あーうまい。
平日の昼にもかかわらず、店内はドイツ人で一杯。全体的に初老のお客さんが多いけど、すぐそばのテーブルでは、80近いと思われるお婆ちゃん3人組が、仲良く大ジョッキのビールを平らげている。やっぱりドイツ人はすごいなぁ、と変に感心。

ほろ酔い加減で、寒さがちょっと気持ちよい。

これまでミュンヘンには4回も来ているけど、いつも見本市だけ来て、後は少し買い物をして終わりというスケジュールで、ちゃんと観光したことがなかったので、今回こそと思い、レジデンツ宮殿へ。


宮殿内には「レジデンツ宝物博物館」があって、ここはヨーロッパの中でも有数のジュエリーの展示がある博物館で、前から一度は足を運びたいと思っていたところなので、ようやく成就しました。


雪に覆われたミュンヘンの中心部。綺麗です。

明日からいよいよヨーロッパ最大のジュエリーの見本市インホルゲンタが始まります。
もうビールとソーセージにも飽きてきたので明日からはちゃんと仕事します!

 

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乃木坂の国立新美術館ではじまった、「加山又造」展 (2009/3/2まで)に行ってきました。

個人的には、日本画というと、狩野派、琳派といった江戸時代のものが思い浮かび、昨年も国立美術館で行われた大琳派展はとてもよかったし、一昨年京都で見た若冲展もすごい迫力だなぁと思ったけど、”現代”の日本画というと、なにか権威主義的な印象があり、芸大出の限られた人の世界で製作され評価されてるという勝手な偏見で食わず嫌いでしたが、その分、初めて見た加山又造の世界は、とても新鮮で、2時間ほどかけてじっくりと少し興奮状態で見てきました。

まずメインの展示物の中では、入り口の雪月花でまず色彩の美しさで圧倒され、春秋波濤の画面全体のグラフィカルな構成の面白さと、精密な技巧によるディテールとにそれぞれ目を奪われました。


<雪月花>


<春秋波濤>

あとは、夜桜の黄色い篝火のモチーフが作り出す夜の暗さがとてもやわらかくて印象的でした。


<夜桜>

個人的にとても好きだったのは、30歳前後で描いた動物画のシリーズでした。

ルソーやブリューゲルの影響があると解説されていたけど、最後の展示されていた版画も含めて、僕の好きなパウルクレーに通じる感じがして、日本画という範疇を超えて好きな作品でした。


<月と縞馬>

特に砂漠をバックに描かれた月と縞馬(シマウマ)や犀(サイ)は、旅への強い郷愁を呼び起こされて胸が少しきゅんとなりました。”動物園のキリン”もキリンの体の動きの特徴をとてもよく捕らえて、グラフィカルに再構築されていてとても面白い絵だなぁ、と感心しきりでした。

サブタイトルもない一見地味な回顧展ですが、展示構成も安易に時代順にせず、テーマごとによく工夫されていて、大作の屏風絵だけでなく、コンピュータグラフィックやジュエリーの作品まで、多岐にわたる見ごたえのある展示でした。日本画ということに構えず見に行ってとても楽しめるお勧めの展覧会だと思います。会期もそれほど長くないのでお早めに。

 

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あけましておめでとうございます!
アダンも今日から仕事始めです。
本年もアダンを何卒よろしくお願いいたします。

年賀状をいただいた皆様ありがとうございました。
お客様からもたくさん年賀状を頂いてしまい大変恐縮です。本当にありがとうございました。

 

さて、今年の放浪日記第一弾は、年越しをした出雲・松江です。
例年バックパックを肩に提げて年越しは海外で過ごすことのほうが多いのですが、今年は本命のイエメン行きのチケットが取れず、国内へ方向転換。念願の出雲大社へ初詣に出かけてきました。

東京から車でふらりと出かけ、現地で宿を探しながらの無計画な旅でしたが、今年の山陰地方は、年末年始は大雪で、冬の日本海の天気の荒々しさにびっくりしました。

元旦の朝は、あいにく日の出は拝めず、真っ白の雪深い中で迎えました。古代から日本最古のジュエリーである”勾玉”を作っていたと言う”玉造温泉”の老舗宿でお正月料理の朝食を頂き、いざ出雲大社へ!


参拝へ向かう参道の人波。雪が降ったりやんだりの元旦でした。


出雲大社と言えば、この巨大な注連(しめ)縄。僕も小さな頃からこの太い注連縄にあこがれ続けてきたので、念願の対面です。

年に一回、旧暦10月に、全国から800万もの神様が集まると言う出雲大社。
出雲以外では神「無」月と呼ばれる10月ですが、出雲では神”在(あり)”月と呼ばれます。

集まった神様たちは出雲大社で何をするかと言うと、1年分の色々な決め事を一気に相談するそうです。
中でも重要な決め事は「縁組」。どの男と女を夫婦とするか、この一ヶ月ですべて決めるそうです。年金問題中の社会保険庁並みの忙しさだと思います。


こちらが集まった神様たちが泊まるホテルとなる、「十九社」です。神様だからもちろんスイート!かと思いきや意外と簡素です。仕事なのでビジネスホテルでしょうか?


雪化粧の大社。
ずいぶん大きなお社ですが、平安時代には高さが48メートルもある日本一大きな建造物だったそうです。
昨年から5年間、出雲大社は60年に一度の大遷宮中。祭られている大国主命(おおくにぬしのみこと)も大社の改修が終わるまでの5年間、仮拝宮にお引越し中です。なのでこちらの本宮には今誰もいません。

無事、初詣も済まし、冷え切った体で”出雲そば”のお店へ。


ごり(トビウオ)の出汁で作った薄口のつゆで頂く出雲そば。
3~5段が選べますが、迷わず5段。
年越しではなく年明けそばになりましたが旨かった。

あと、山陰の旨いものネタとしては、おいしかったのは、翌日松江で食べた不昧公好みの”鯛めし”。


こちらにたっぷりと出汁をかけて、お茶漬け風に頂きます。

グルメなお殿様だったのに、不味い公、とは?なんて思っていたら、「味」じゃ無くて「昧(まい)」だよ、と帰ってから家族に指摘され恥ずかしい思いをしました。。。
※不昧公についてお知りになりたい方は、こちら(wiki) をご参照下さい。

あとは、日本海といえば、冬の味覚の王様。松葉がに!!

すいません、食べ物ばかりで。。。

10分おきにコロコロ天気が変わる太陽がほとんど顔を出さない冬の山陰行でしたが、なんとなく神様や妖怪など、そのあたりにウロウロしてそうな気配を感じるスピリチュアルムードあふれる良い年末年始でした。
行きは天橋立により、帰りは因幡、鳥取砂丘へと、思いつくまま寄り道をして、東京からなんと往復2000km。帰りはひどい渋滞もあって、一昨年アフリカのリビアに行ったときくらい”遠い”山陰でした。

 

それでは、今年一年よろしくお願いいたします。皆様にとって素晴らしい一年となりますように!

Felice Anno Nuovo!

 

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