[海外仕入旅行記][ブラジル出張報告]いよいよ石の仕入です!
リオデジャネイロでの短いバカンスを終えて、いよいよブラジルでの宝石の仕入に向かいます。
目指すは、ミナスジェライス州。その名も「大きな鉱山」という意味の州です。
一つの州ですが、面積はフランスより広く日本の約2倍。広大なブラジルの台地を改めて感じます。
飛行機で、州都のベロオリゾンテ(こちらも「美しい地平線」というわかりやすい意味)へ。
そこから目的の鉱山の街へは約400Km。レンタカーで目指します。
いざ車を借りて出発!
すると、高速道路だろうと考えていた道のりは、なんと普通の片側1車線の山道。
一般道で東京から金沢に向かうような道のりに愕然と。。
何とか日が暮れるまでに到着しようとがんばって運転。しかし、行く手を阻むのは、低速のトラックたち。
少しでも上り坂になると、時速30kmくらいでした走れないトラックが続出。片側一車線で、なんとかそれを追い抜かしてと思うけど、反対車線も同じような事情なので、数少ない見晴らしの良い追い抜きのチャンスは、お互いに追い抜きバトルが繰り広げられ、正面衝突寸前のエキサイティングな運転が6時間あまり続き、ようやく目的の街に到着しました。
低速のトラックが、超低速のトラックを追い抜かし、その隙を見て、その両方を追い抜かさない限り全く前に進まない山道。。
到着した、ゴベルナドルバラダレスという街は、川が街を横切り、高い剣山に見守られる静かで綺麗な街、その山の頂上から、ちょうどパラグライダーの大会が行われていて、次々と空を舞うパラグライダーの群れが、入道雲が綺麗な空にとても鮮やかでした。
さて、いよいよ、仕入です。このために日本からはるばるやってきました。
数年来あこがれ続けたブラジルでの仕入がいよいよ実現です!
今回は、以前香港のジュエリーショーで取引がある数社と、ネットやブラジルと取引のある方の紹介で知った全く知らない業者数社とメールで連絡を取り合い、こちらの希望を伝え、準備をしてもらい訪れました。
狙いは、面白いクオーツ類とトルマリンです。
神の仕業としか思えない、一つ一つが非常に個性豊かな魅力を持つクオーツの原石です。
記念に、今手にしている原石の塊を日本に持って帰ることにしました。
机の上は、あらゆる石でいっぱいに。個性的なトルマリン、アメジスト、インペリアルトパーズ、耳にしたことも無いはじめてみる石、ガーネット、アクアマリン、オパール、等々、近辺の鉱山で取れた宝石たちのオンパレードです。この業者は、本来は半日の予定でしたが、結局その後のスケジュールをキャンセルし、昼食をはさみ丸一日事務所に篭り、石選びに没頭しました。
ようやく夕方に石選び終了。オーナーのクレモン氏に、さっきまで見上げていた日暮れの山の頂上に車で連れて行ってもらい、石を選びつくした満足感に浸りながら乾杯!
わざわざ日本から来た(この街まで5回の飛行機とレンタカーでの移動)の甲斐のある充実した一日でした!!
[海外仕入旅行記]明日からバンコクと香港へ仕入れに行ってきます
明日9/17から9/24まで、店長藤森はタイのバンコクと香港のジュエリーフェアに行ってきます!
バンコクのジェムフェアは、今年で3回目。香港のフェアは今回初めての訪問です。
香港は、通算4回目。
最初に行ったのは学生時代、まだ、飛行機が街中に墜落するように着陸する香港カーブが有名な啓徳空港でした。あの頃は本当にジャッキーチェーンな町並みだったなぁ。
前回は会社員時代に、1泊2日弾丸ツアーで上海蟹を食べに行って以来なので8年ぶりくらいでしょうか。多少は変わったかな?
バンコクも香港も暑そうだけど、今年の日本の夏が涼しかったので、少し暑さも楽しみです!
今年も素敵な石に出会えるのを楽しみに。
あと勿論食べ物も!バンコクのパイナップルチャーハン、香港のふかひれスープ餃子。。
行ってきまーす!
[フルオーダージュエリー 海外仕入旅行記]カービングのトルコ石など ~ヨーロッパで仕入れたルース②
ヨーロッパで仕入れたルースのご紹介、第二段です!
トルコ石というと、名前の通りトルコで取れる石と思われがちですが、それはかつてヨーロッパにトルコ人商人が持ちこんだためそのように呼ばれていますが、世界的な産地となると、トルコではなく、アジアではイランやアフガニスタン、それとアメリカ、オーストラリアといった地域になります。
特にアメリカのネバタ州やアリゾナ州で産出されるトルコ石は、良質なトルコ石が多く、産地が判る綺麗なものは
かなりお値段がします。
トルコ石は、ヨーロッパで取れる石ではないのですが、古代からアジア地方からの特産物として持ち込まれ、人気のある宝石として長い歴史があります。
またドイツやイタリアは、トルコ石のカットでも有名で、特にイタリアでは、カメオで使用するのをはじめ、サンゴと並んで不透明の石の中ではとても人気があり、トルコ石というとインディアンジュエリーのカジュアルなものを想像する事が多いですが、イタリアでカットされたりデザインされたトルコ石は世界中に高級ジュエリーとして流通しています。
今回の仕入れでは、面白いトルコ石を探そうと、くまなく探して周り、沢山収穫がありました。
まずは、ドイツのカットらしいトルコ石から。
まず、こちらは大粒のドロップ型のルースの表面を、細かくミラーカットが施されたペアのトルコ石です。
淡いブルーの色合いが、大きさがあるにもかかわらずそれほど大げさにならない良い雰囲気になっています。
トルコ石 ラウンド \9,000(税別)
コゴロン ラウンド \12,000(税別)
こちらも表面に幾何学的なカットをされたトルコ石です。同じシェイプでコゴロン(ホワイトアゲート)です。
淡いブルーと白い石の組み合わせも綺麗ですね。
表面のやわらかいカーブを描いたカービングがとても綺麗なトルコ石です。
とても立体的な彫りで左右対称のペアのルースは、イヤリングにもいいし、
おもしろいペンダントにもなりそうです。
サンゴ カービング オーバル \65,000(税別) ※売約済み
最後は、番外編でトルコ石ではなくサンゴです。
とても淡いピンク色が美しい、エンジェルスキンカラーのカービングサンゴです。
中心から輪郭へ向けてすこしずつ色が濃くなっていくグラデーションがとても綺麗です。
ご紹介したトルコ石、サンゴだけでなく、オニキスや各色のアゲートなど、
不透明な宝石たちも本当に魅力があります。
次回はもう少し変わったルースたちをご紹介します!
[フルオーダージュエリー 海外仕入旅行記 ADAMオリジナルジュエリー]ハートシェイプの半貴石 ~ヨーロッパで仕入れたルース①
今回のヨーロッパ出張で仕入れてきたルース(裸石)のご紹介です。
まずは、一番のお気に入りの石から。
ハート型の両面カボッションの半貴石のルースです!!
上から
スモーキークオーツ \28000(税別)
グリーンアメジスト \61000(税別)
トルコ石 \45000(税別)
トルマリン \56000(税別)
ドイツは、宝石の研磨の国として、そのクラフトマンシップが世界的に有名で、本当に素敵なカットが施された石が多いのですが、とくに特徴的なのは、とても面白いカットの半貴石があるという事です。
日本を始めアジア諸国では、ダイヤモンド、ルビー、サファイヤといった貴石と比べ、あまり値段が高くない半貴石は、ジュエリーの製品になったときもそれほど高い値段にならないという固定観念があり、コストや手間をかけて面白いカットや変わったカット、美しさを追及したカットというものが非常に少ない、というかほとんど流通していません。
それに比べ、ドイツは素敵なカットの半期石天国です!!
値段の安い半期石だからこそ、コストをかけて素敵なカットを施し、貴石のジュエリーに負けないモノを作るというよい文化があると思います。
ハートの形の半貴石も、日本にはありますが、大抵はカット石で、こういった大粒の両面カボッションのハート自体珍しいのですが、更にハートの形が左右非対称で本当にキュート!
上下ひっくり返すとセクシーなお尻の形にも見える素敵な(?!)シェイプのルースです!
中でもお気に入りは、珍しいグリーンアメジストと真っ赤な色が美しいトルマリンです。
さーて、どんなジュエリーになるのでしょうか?
上記価格は、ルースのみ代金となります。ご興味のある方はお問い合せ下さい。
[オーナー放浪日記 海外仕入旅行記][ヨーロッパ出張]ミュンヘンジュエリーフェア報告
ミュンヘン滞在2日目からいよいよ、ヨーロッパ最大のジュエリーフェア「INHORGENTAインホルゲンタ」が始まりました。
↑雪景色のメッセ会場。空港?と思うくらい規模の見本市施設です。
インホルゲンタは、イタリア留学時代の6年前から通っている見本市ですが、他の有名見本市と同じように、有名ジュエリーブランドの出展もありますが、製品の展示がメインであるイタリアやパリの見本市とは違い、職人の国ドイツならでは、製品以上にジュエリーの材料であるルース(製品になっていない裸石)や工具の膨大な展示があり、またヨーロッパで活躍するジュエリー作家やプライベートブランドの展示もとても充実していて、ジュエリーの製品を買ったり売ったりする人より、ジュエリーを作る人にとってとても楽しい見本市です。
特にドイツは、ジュエリーの製作だけでなく、宝石の研磨の世界でも、その伝統的な職人技が世界的にとても有名で、僕がインホルゲンタを訪れる最大の理由は、そのドイツで研磨された石の仕入れです。
日本では、お金をかけて良いカットをされるのは、基本的にダイヤモンドや貴石と分類されるルビーやサファイヤ、エメラルドなどの高い石がメインで、半貴石といわれるいわゆる石そのものの値段が余り高くない石は、製品になったときもあまり高い値段がつけられないといった事情もあるため、ほとんどがアジア諸国でそれほど時間やコストをかけて研磨をしています。
しかし、ドイツでは、あまり高くない半貴石だからこそ、カットにお金をかけて、大胆で面白く、また高品質なカットをしたものがたくさんあり、そんな素敵な石たちが僕の仕入れのメインターゲットです。
今回も丸3日かけて、ビックサイト何個分という巨大な会場をくまなく見て周り、とても素敵な石をたくさん手に入れてきました。どんな石を手にいいれたのかは、今後少しずつこちらのブログで紹介していきますので、お楽しみに!
でもちょっとだけご紹介。
最終日の一番最後に手に入れた、グリーンアンバー(緑色の琥珀)のカット石です。
緑色の琥珀自体、珍しいアイテムですが、そのカット石となるとより希少です。
柔らかい琥珀をカットするのはとても高い技術が必要ですが、石の研磨の世界だけでも作家やアーティストがいるドイツでは、それをまたありきたりのカットではなく、こんなに変わったカットにしてしまうのがドイツの研磨の世界です。琥珀とは思えない、透明感と輝りのよさ。そして何より素敵なカットです。
最後に、やっぱり食べ物の話もすこし。
今回も、懲りずに?!ドイツ料理とビールを毎晩ちゃんと食べていますが、ソーセージや豚肉とジャガイモというドイツ料理鉄板カップルには、さすがに三晩が限界なのですが、今回は良い魚介スポットを発見!し、フェアの会場帰りの夕食前に、ワインと魚介で一休みすることで、またソーセージとビールに立ち向かっていけるという、とてもよい食の循環(笑)が生まれました。
中央駅の中にある、伊勢海老のマークのワイン屋さんがやっている、魚介料理の立ち飲みバー。
↑海老(大小の2種類がある)のグリルとリースリング(ドイツの白ワイン)。
ドイツの白ワインは、あまり癖がなく、立ち飲みにぴったり!
もう一軒は、スーパーの魚屋さんに併設する魚介料理の店。閉店までずっと満席。
↑ゴロゴロと白身魚が入った魚介のスープが大人気。
冷えたからだと豚肉に疲れた胃袋にとても沁みわたります。
明日ミュンヘンを離れ、久々の長距離列車で丸一日かけてドイツからイタリアのフィレンツェに移動です。