オーダーメイドジュエリー専門店 ADAM BLOG

明日から2週間、店長藤森は、ドイツとイタリアへ出張に出かけます。

ドイツは、ミュンヘンで年に1回行われる、ヨーロッパ最大のジュエリーの見本市「インホルゲンタ」へ仕入れに
イタリアは、フィレンツェにて今年で三回目の開催となるグループ展「BuonAppetito!2009 ボナペティート2009」への参加のための滞在となります。

昨年末から、急激な円高ユーロ安のおかげで、ミュンヘンのインホルゲンタでの仕入れはとても楽しみです。特にルースと工具の仕入れとなりますが、ルースは、日本ではあまり見られないカットの面白い半貴石が狙いです。

イタリアでの展示は、今年もトラットリア(カジュアルなレストラン)で行う、ちょっと変わった展示会となります。

BuonAppetito2009 ボナペティート2009
2008/2/25(水)-27(木)
Trattoria ACCADI トラットリアアッカディ
via Borgo Pinti, 56r 50129 FIRENZE ITALY

たまたまそのときにフィレンツェへお越しの方は是非お立ち寄り下さい。
6月に表参道にて巡回展を行う予定ですので、そちらでご覧いただければ幸いです。
それでは行ってきます!

 

婚約指輪・結婚指輪のオーダーメイドジュエリー専門店「ADAM〈アダン〉」
TEL / FAX 03-3418-7008 10:30 〜 16:00(土曜のみ18:00まで) 水曜・日曜定休

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乃木坂の国立新美術館ではじまった、「加山又造」展 (2009/3/2まで)に行ってきました。

個人的には、日本画というと、狩野派、琳派といった江戸時代のものが思い浮かび、昨年も国立美術館で行われた大琳派展はとてもよかったし、一昨年京都で見た若冲展もすごい迫力だなぁと思ったけど、”現代”の日本画というと、なにか権威主義的な印象があり、芸大出の限られた人の世界で製作され評価されてるという勝手な偏見で食わず嫌いでしたが、その分、初めて見た加山又造の世界は、とても新鮮で、2時間ほどかけてじっくりと少し興奮状態で見てきました。

まずメインの展示物の中では、入り口の雪月花でまず色彩の美しさで圧倒され、春秋波濤の画面全体のグラフィカルな構成の面白さと、精密な技巧によるディテールとにそれぞれ目を奪われました。


<雪月花>


<春秋波濤>

あとは、夜桜の黄色い篝火のモチーフが作り出す夜の暗さがとてもやわらかくて印象的でした。


<夜桜>

個人的にとても好きだったのは、30歳前後で描いた動物画のシリーズでした。

ルソーやブリューゲルの影響があると解説されていたけど、最後の展示されていた版画も含めて、僕の好きなパウルクレーに通じる感じがして、日本画という範疇を超えて好きな作品でした。


<月と縞馬>

特に砂漠をバックに描かれた月と縞馬(シマウマ)や犀(サイ)は、旅への強い郷愁を呼び起こされて胸が少しきゅんとなりました。”動物園のキリン”もキリンの体の動きの特徴をとてもよく捕らえて、グラフィカルに再構築されていてとても面白い絵だなぁ、と感心しきりでした。

サブタイトルもない一見地味な回顧展ですが、展示構成も安易に時代順にせず、テーマごとによく工夫されていて、大作の屏風絵だけでなく、コンピュータグラフィックやジュエリーの作品まで、多岐にわたる見ごたえのある展示でした。日本画ということに構えず見に行ってとても楽しめるお勧めの展覧会だと思います。会期もそれほど長くないのでお早めに。

 

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あけましておめでとうございます!
アダンも今日から仕事始めです。
本年もアダンを何卒よろしくお願いいたします。

年賀状をいただいた皆様ありがとうございました。
お客様からもたくさん年賀状を頂いてしまい大変恐縮です。本当にありがとうございました。

 

さて、今年の放浪日記第一弾は、年越しをした出雲・松江です。
例年バックパックを肩に提げて年越しは海外で過ごすことのほうが多いのですが、今年は本命のイエメン行きのチケットが取れず、国内へ方向転換。念願の出雲大社へ初詣に出かけてきました。

東京から車でふらりと出かけ、現地で宿を探しながらの無計画な旅でしたが、今年の山陰地方は、年末年始は大雪で、冬の日本海の天気の荒々しさにびっくりしました。

元旦の朝は、あいにく日の出は拝めず、真っ白の雪深い中で迎えました。古代から日本最古のジュエリーである”勾玉”を作っていたと言う”玉造温泉”の老舗宿でお正月料理の朝食を頂き、いざ出雲大社へ!


参拝へ向かう参道の人波。雪が降ったりやんだりの元旦でした。


出雲大社と言えば、この巨大な注連(しめ)縄。僕も小さな頃からこの太い注連縄にあこがれ続けてきたので、念願の対面です。

年に一回、旧暦10月に、全国から800万もの神様が集まると言う出雲大社。
出雲以外では神「無」月と呼ばれる10月ですが、出雲では神”在(あり)”月と呼ばれます。

集まった神様たちは出雲大社で何をするかと言うと、1年分の色々な決め事を一気に相談するそうです。
中でも重要な決め事は「縁組」。どの男と女を夫婦とするか、この一ヶ月ですべて決めるそうです。年金問題中の社会保険庁並みの忙しさだと思います。


こちらが集まった神様たちが泊まるホテルとなる、「十九社」です。神様だからもちろんスイート!かと思いきや意外と簡素です。仕事なのでビジネスホテルでしょうか?


雪化粧の大社。
ずいぶん大きなお社ですが、平安時代には高さが48メートルもある日本一大きな建造物だったそうです。
昨年から5年間、出雲大社は60年に一度の大遷宮中。祭られている大国主命(おおくにぬしのみこと)も大社の改修が終わるまでの5年間、仮拝宮にお引越し中です。なのでこちらの本宮には今誰もいません。

無事、初詣も済まし、冷え切った体で”出雲そば”のお店へ。


ごり(トビウオ)の出汁で作った薄口のつゆで頂く出雲そば。
3~5段が選べますが、迷わず5段。
年越しではなく年明けそばになりましたが旨かった。

あと、山陰の旨いものネタとしては、おいしかったのは、翌日松江で食べた不昧公好みの”鯛めし”。


こちらにたっぷりと出汁をかけて、お茶漬け風に頂きます。

グルメなお殿様だったのに、不味い公、とは?なんて思っていたら、「味」じゃ無くて「昧(まい)」だよ、と帰ってから家族に指摘され恥ずかしい思いをしました。。。
※不昧公についてお知りになりたい方は、こちら(wiki) をご参照下さい。

あとは、日本海といえば、冬の味覚の王様。松葉がに!!

すいません、食べ物ばかりで。。。

10分おきにコロコロ天気が変わる太陽がほとんど顔を出さない冬の山陰行でしたが、なんとなく神様や妖怪など、そのあたりにウロウロしてそうな気配を感じるスピリチュアルムードあふれる良い年末年始でした。
行きは天橋立により、帰りは因幡、鳥取砂丘へと、思いつくまま寄り道をして、東京からなんと往復2000km。帰りはひどい渋滞もあって、一昨年アフリカのリビアに行ったときくらい”遠い”山陰でした。

 

それでは、今年一年よろしくお願いいたします。皆様にとって素晴らしい一年となりますように!

Felice Anno Nuovo!

 

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代表の藤森です。

東京都現代美術館で行われている、ブラジルの現代美術を紹介する企画展「ネオ・トロピカリア-ブラジルの創造力」 展に行ってきました

とてもカラフルなポスターから、ブラジルをビンビン感じたこの展覧会。ずっと行きたかったのですが、結局こんな年末の差し迫った時期に。
その代わり、平日の館内はとても空いていて、ゆっくりと鑑賞する事が出来ました。

まず、最初に感想から言うと、とても面白い展覧会でした
体感型の展示が多いこともありますが(布をかぶってヘッドフォンをつけて自由に踊れ!など)、昨今のあまりに映像に頼った現代美術展に少しうんざりしていた僕としては、シンプルにポーンと感性に働きかけてくる作品が多く、また奇をてらって珍しかったり、エログロで衝撃的なだけの表現というものも少なく、”野心以外の全てがある”といわれるブラジル人気質が、良い意味で開放的な作品を作り出している気がして、とても清々しい気持ちで楽しめました。

中でも気に入ったのは、マレッペという作家。
ローカルに転がる現実的な表情をモチーフに、心が明るくなる作品がとても印象的でした。
特に下の2枚の写真の作品が展示されている部屋は、とてもよい空間でした。

↑雲を食べるおじさん

年明け1/12までの会期なので、もうすぐ終わってしまいますが、是非時間を見つけて楽しんできて頂きたい展覧会です。
同時開催している、藤原大+イッセイミヤケクリエイティブルーム&カンパナブラザーズによる「カラーハンティング ブラジル」の展示も、ブラジルの自然や都市の中にある色を採集して作品を作るという試み、天然の葉っぱをスピーカーにした装置の展示など、とても新しい提案だと思いました。
また同じく同時開催している「森山大道 ミゲル・リオ=ブランコ 写真展」も、さらっと見る時間しかなかったけど、ブラジルへの旅情に強く誘われる展示でした。

あと、現代美術の企画展では、森美術館でやっているインドの現代美術を取り上げた「チャローインディア-インド美術の新時代」展 も気になっていますが、このブラジルの展覧会と相互割引をしていて、どちらかの展覧会の半券を持っていると、もう片方のチケットが2割引になるそうです。

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バンコク出張報告の第2弾は、いよいよ手に入れた宝石たちのご紹介です!

今回も数百のブースを見て歩き、その中から狙いを定め、一つ一つ石に穴が開くほどよく見定めて、限られた時間の中でたくさん仕入れを行いました。

まずは、カジュアルな宝石たちからご紹介。
ここで取り上げる宝石は、全部でいったいどのくらいの金額になるのだろうというスゴイ量の石が、とても宝石とは思えないくらいドドっとトレイに山済みになっていたりする中から、それぞれ長いときは数時間の時間をかけて選び出した石たちです。
あれだけたくさんの中から選ぶというのはまさに出会いそのもの。一つ一つに本当に思い入れが出てきます。

 


カービングトルマリン


カービングサファイヤ・ルビー

バンコクの仕入れの大きな目的が、カービング(表面に彫りが施された)の宝石ですが、その中でも葉っぱの堀が入っているものは定番です。
上の写真の緑色は、綺麗なカービングトルマリン。うち二つはうっすらピンク色とのバイカラー(2色)です。
下の写真は、カービングサファイヤとルビーです。サファイヤはうっすらシルバーががった金属質の輝きが魅力的です。ピンク色のカービングルビーは、中々見ないめずらしいものです。

 


トルマリン ラウンドカボッション


ルチルクオーツキャッツ ラウンドカボッション

次は半貴石のカボッション(表面がカット面になっていなくてつるっとした石)の石です。
店長藤森は、カボッションカットの石が心から大好きで、特に意識するわけでもなくいつの間にかカボッションの石ばっかり手に入れる癖があります。
上の二つは今回もたくさん仕入れた半貴石のカボッションのうちお気に入りの2種類。

上は、トルマリンのカボッションです。大きさはちょうどM&Mのチョコレートくらい。厚みがそれ程ないのに色ははっきりと出ていて、それこそ何十種類という色がある中から30分くらいの時間をかけて上の3ピースをチョイス。

下は、半球に近い高さのあるルチルクオーツです。ルチル(石の中に入る金色の結晶体)が綺麗に一方向に入っているため、写真だと照明の関係ではっきりと出ませんが、綺麗なキャッツアイの出るめずらしいルチルです。

 


ルビー カボッション


ルビー 原石

最後の2枚の写真は、ルビーです。ルビー、サファイヤ、エメラルドは、宝石の中でも三大貴石と呼ばれていますが、バンコクのジェムショーは、その三大貴石の集積地で、1ピース数千万円のスゴイ石から、上の写真のようなめずらしいルビーまで、本当にたくさんの種類のルビーやサファイヤを見ることが出来ます。

上の写真は、カボッションのルビー。日本で一般的にジュエリー使われるルビーやサファイヤは、ほとんどがダイヤモンドのようにカットされたファセットカットのものが殆どで、カボッションのルビーというとインドスタールビーが比較的知られていますが、写真のような、インドスターでない普通のカボッションルビーは意外と日本ではほとんど使われる事がなく珍しいルビーです。

下の写真は、ルビーの原石です。ルビーとサファイヤは、実はコランダムという全く同じ鉱物ということを知っている人は、結構宝石に詳しい人ですが、コランダムの結晶の特徴である六角柱状に結晶化した形がよくわかる原石です。原石といっても、表面はとても艶があり、半透明の石の内部は、入る光を微妙に反射してなんとも綺麗です。カットをする前からこれだけ美しいのはさすがルビー。この石はこの原石の形を生かして製作しようと思い、時間をかけてこの3つを選びました。

どちらもルビーも価格としては、カットされたいわゆる綺麗なルビーに比べると何分の一の値段に手に入るのですが、石が持つ魅力はその価値以上というか、むしろ綺麗なルビー以上の強い個性を持った宝石です。

 

さて、次回はいよいよ今回の出張で仕入れた石の中でも目玉の宝石たちを紹介します。楽しみにお待ち下さいね!

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